インドで生まれ、約1000年かかって日本へ。仏教のたどった道に思いをはせる展覧会が2つ、京都市で開かれている。人間臭い風貌だったり、超俗的で近寄りがたかったり。仏像ははるか極東の島国に伝わる過程で、どう変遷してきたのだろう。彫り深い顔立ち洒脱(しゃだつ)で、どこか垢(あか)抜けた風貌――。「仏説法図浮彫」(ガンダーラ、3〜4世紀)は日本で見慣れた超俗的な仏像に比べ、むしろ人臭くさえある。仏像 ...